⚔️ 鎌倉時代まとめ(1185年〜1333年)
目次
1. 鎌倉幕府の成立
- 1185年:源氏が壇ノ浦の戦い(山口県)で平氏を滅ぼす
- 源頼朝が弟の源義経を追うため、
- 各国に守護(国ごと):軍事・警察
- 各地に地頭(荘園・公領ごと):年貢の取り立て
- 1192年:頼朝が征夷大将軍に任命され、鎌倉幕府を開く
→ 鎌倉は三方を山に、一方を海に囲まれた守りやすい場所
2. 鎌倉幕府の支配体制
⚔️ 封建制度(将軍と御家人の関係)
- 将軍 → 御恩(領地などを与える)
- 御家人 → 奉公(戦で戦うなど)
- 執権:将軍を補佐(初代は北条時政。妻は北条政子)
→ 執権は北条氏が世襲
※「一所懸命」:自分の領地を命がけで守る姿勢
項目 | 内容 |
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成立 | 1185年:壇ノ浦の戦いで平氏滅亡 → 1192年:源頼朝が征夷大将軍に |
政治の中心 | 鎌倉(神奈川県):防衛に優れた地形 |
支配のしくみ | 守護(軍事)・地頭(年貢管理)を全国に設置 |
封建制度 | 将軍が御恩(領地)を与え、御家人が奉公(戦)で返す |
3. 執権政治のはじまり
- 1219年:源氏の将軍が絶え、北条氏が政権掌握
- 1221年:承久の乱
→ 後鳥羽上皇が倒幕するも、幕府が勝利
→ 上皇は隠岐(島根県)へ流される
→ 六波羅探題を京都に設置し、朝廷を監視、西国を支配
- 1232年:御成敗式目(貞永式目)
→ 北条泰時が制定
→ 公平な裁判のための幕府初の法律(51か条)
比較項目 | 摂関政治(平安時代) | 鎌倉幕府(武家政権) |
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中心人物 | 藤原氏(貴族) | 将軍(源氏→北条氏) |
支配の仕組み | 天皇を中心とした貴族政治 | 守護・地頭による地方支配 |
政治の拠点 | 平安京(京都) | 鎌倉 |
支配の関係 | 天皇と貴族の血縁 | 将軍と御家人の主従関係 |
4. 元寇と鎌倉幕府の滅亡
🌏 モンゴル帝国と元
- チンギス=ハンがモンゴル帝国を建国(13世紀初)
- 孫のフビライ=ハンが元を建国、都は大都(北京)
⚔ 元寇(元による日本侵略)
- 執権:北条時宗
- 1274年:文永の役 → 暴風雨で元軍撤退
- 1281年:弘安の役 → またも暴風雨(神風)で撤退
→ 元軍は火薬(てつはう)や集団戦法を使用
→ 日本は石塁(防塁)を築いて防御
❌ 幕府の弱体化
- 恩賞不足、分割相続で御家人の生活が苦しくなる
- 1297年:徳政令 → 借金帳消し・土地を取り戻す命令
→ かえって混乱を招く
🏴 幕府滅亡
- 幕府に従わない武士=悪党が現れる
- 後醍醐天皇が倒幕を企て、
→ 楠木正成、足利尊氏、新田義貞が加勢
→ 1333年:鎌倉幕府が滅亡
項目 | 内容 |
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敵国 | モンゴル帝国(元)・高麗 |
1274年 | 文永の役 → 暴風雨で退却 |
1281年 | 弘安の役 → またも暴風雨(神風) |
対応 | 防塁を築き、御家人が戦う |
影響 | 恩賞不足・御家人の困窮 → 徳政令・幕府の弱体化へ |
5. 鎌倉時代の生活・社会
🏹 武士のくらし
- 惣領が一族をまとめる
- 女性も地頭になることがあった
- 日頃から弓馬・武士・兵の道で武芸に励む
🌾 農業の発展
- 牛・馬の使用、草木の灰を肥料に、鉄の農具の利用
- 二毛作(麦+米)の始まり(西日本中心)
- 商品作物(売るための作物)の栽培も広がる
💰 商業・手工業
- 月3回の定期市がひらかれる
- 宋銭(中国の貨幣)が使われる
- 手工業者:鍛冶屋(農具)、紺屋(染め物)
6. 鎌倉時代の仏教・文化
🙏 新しい仏教
宗派 | 開いた人 | 教え |
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浄土宗 | 法然 | 南無阿弥陀仏を唱える |
浄土真宗(=一向宗) | 親鸞 | 念仏で救われる |
時宗 | 一遍 | 念仏と踊りで救済 |
日蓮宗(法華宗) | 日蓮 | 南無妙法蓮華経を唱える |
臨済宗(禅宗) | 栄西 | 座禅修行、武士に人気 |
曹洞宗 | 道元 | 静かに座る(只管打坐) |
🏯 鎌倉文化(武士らしい素朴で力強い文化)
📚 文学・和歌・軍記
- 『徒然草』:吉田兼好
- 『方丈記』:鴨長明
- 『平家物語』:琵琶法師の語り
- 『新古今和歌集』:藤原定家が編集、和歌集
- 和歌作者:西行など
🗿 建築・彫刻・絵画
- 東大寺南大門:再建
- 金剛力士像:運慶・快慶の彫刻
- 絵画:似絵・絵巻物など
分野 | 作品・人物 | 特徴 |
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随筆 | 徒然草(吉田兼好)、方丈記(鴨長明) | 無常観(世のはかなさ) |
和歌 | 新古今和歌集(藤原定家) | 平安文化の流れをくむ |
軍記物語 | 平家物語 | 琵琶法師の語り、無常観あり |
建築・美術 | 東大寺南大門、金剛力士像(運慶・快慶) | 武士らしい力強さ・写実性 |
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